高橋李依 「Birthday Event 2022」2月26日(土)東京・Zepp DiverCity公演ライブレポート 2022/02/28
高橋李依 「Birthday Event 2022」2月26日(土)東京・Zepp DiverCity公演ライブレポート
  • LINEで送る

声優・アーティストとして活躍する高橋李依の単独イベント「高橋李依 Birthday Event 2022」が、2月26日(土)に東京・Zepp DiverCityで開催された。2021年の誕生日(2月27日)にソロアーティスト活動を行うことを発表した彼女。それからちょうど1年、ソロ名義では初めてとなる今回のイベントでは、1st EP『透明な付箋』収録楽曲のライブ初披露をはじめ、トークコーナーからキャラクターソングの歌唱まで、盛りだくさんの内容で表現者としての“りえりー”の魅力が届けられた。

 

イベントは吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)をMCに迎えて進行。まずは高橋のこれまでの活動を、年表を見ながら振り返っていくことに。最初のブロックでは2011年から2016年までをプレイバック。特に2015年は、夏クールに『それが声優!』『乱歩奇譚 Game of Laplace』『がっこうぐらし!』の3作品でメインキャラクターを演じたこともあり、それが声優としての活動の幅が広がるきっかけにもなったという。そして2016年には『魔法つかいプリキュア!』『この素晴らしい世界に祝福を!』『Re:ゼロから始める異世界生活』といった人気作に出演。キャラソン歌唱コーナーでは、そのなかから『魔法つかいプリキュア!』の主人公・朝日奈みらい役として歌った楽曲「夢までふたり乗り♪」が披露される。華やかな曲調にもマッチした明るく弾けた歌声はみらいそのもので、その元気溢れるパフォーマンスにファンもクラップや手ぶりで応えて会場は一体となった。

 

 

 

 

 

 

 

ここでゲストとして声優の小澤亜李が、本イベントのキービジュアルのイラストをあしらった誕生日ケーキを持って登場。仕事だけでなくプライベートでも交流があるという二人は、これまで共演してきたアニメ作品の話題で盛り上がる。そんな二人の共演作のなかから、高橋が直樹美紀役、小澤が恵飛須沢胡桃役で歌った『がっこうぐらし!』のキャラソン「アンハッピーエンドワールド」が、ライブ初披露されることに。「(美紀と胡桃の)二人の関係性、バディ感が詰まっている」と語る高橋は、以前からこの曲を二人で歌うのが念願だったとのことで、同じ気持ちを抱いていた小澤もオファーをもらったときには感動したと明かす。ステージでは二人で横に並び、変わってしまった世界でも精一杯前向きに生きる美紀と胡桃の心境を、凛々しさたっぷりに表現する。ラスサビの直前、お互いに目を合わせ、手を差し伸べ合う仕草に、グッときたファンの人も多かったはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

そして再び高橋の活動を振り返るコーナーへ。2017年から2022年までの年表を見ながら、作品の話題に触れていくトークを挿み、本日最後のキャラソン歌唱コーナーでは、高橋の代表作のひとつでもある『Re:ゼロから始める異世界生活』より、エミリア役で歌った第1期後期エンディングテーマ「Stay Alive」をライブ初披露。曲紹介の瞬間からまるでエミリアが憑依したかのように表情と声音が変わり、ギターの轟音に包まれながら儚き歌声を届けるその姿からは、エミリアの揺らぐ感情がそのまま伝わってくるようだった。

 

 

 

 

 

その後、高橋のアーティスト活動にかける想いや、1st EP『透明な付箋』の制作・レコーディングの様子、アーティスト写真の撮影の模様などをまとめたメイキング風の映像が上映。観客の期待が高まっていくなか、ワンピースタイプのクールかつスタイリッシュな衣装に着替えた高橋がステージに舞い戻り、この日だけの特別なプレミアムライブがスタート。

まずは自身のソロ活動の最初の楽曲でもある「U撃つ」をパフォーマンスする。アニメーション仕立てのMVを背に、力強く言葉の弾丸を放つ高橋。その歌声は、それまで歌われた3曲のキャラソンのどれとも違う色と強度で迫ってくる。サビ前の“これまでの自分の殻 壊したい”というフレーズが象徴しているように、そこに込められたのは、ソロアーティストとして新たな一歩を踏み出した彼女自身の強靭な意志と覚悟。アッパーで畳みかけるような曲調も手伝って、圧倒的な高揚感が会場を支配する。

 

 

 

 

 

続いて「自分でもこんなこと言っちゃってもいいのかな?と思ったけど、歌なので言っちゃえ!と思って」制作したという、アグレッシブな歌詞とサウンドが印象的なナンバー「不健康社会」を披露。明滅するライトがステージを鮮烈に塗り替えるなか、高橋は複雑に抑揚するメロディーと語り口調のフレーズが混在する、アクロバティックかつ現代的な爽快感に満ちたこの難曲を、言葉のひとつひとつが明解に伝わる素晴らしい滑舌で巧みに表現していく。“歪んだ承認欲求”をバッサリと切り捨てる歌詞の内容に寄り添ったクールな佇まいと、ときにステップを踏んだりクルッと回る振る舞いも様になっている。

 

 

 

そしてこの日の最後に歌われたのは、彼女自身のアーティスト活動を始めるにあたっての想いを形にした楽曲「カメレオンシンドローム」。その歌詞にある“向日葵色”という印象を持たれがちな自分だが、それとはまた違った一面を表現したい――そんな気持ちが表現された楽曲であり、「(聴いていると)自分でも泣けてしまう瞬間がある」と、彼女はこの曲について説明する。役者として、また一人の人間として、いろいろな“自分”をカメレオンのように演じてきた彼女が、アーティスト活動を通じて表現したい新しい自分。自分を変えてみたいという想い。それをステージで、たくさんのファンの前で形にできている喜びが、そのパフォーマンスからダイレクトに伝わってくる。歌詞の最後の一節“走り出す”の部分で心から楽しそうに飛び跳ねて、彼女はソロアーティストとしての初めてのライブを締め括った。

 

 

 

 

 

声優とアーティスト、その両軸があることの意味を、キャラソンの歌唱も込みで体現してみせた高橋李依。本イベントの最後には、今春に配信シングルをリリースすることも発表された。この先、どんな新しい“彼女”を見せてくれるのか。次の展開を期待して待ちたい。

 

カメラクレジット:AZUSA TAKADA

 

 

・朝日奈みらい「夢までふたり乗り♪」

→TVアニメ『魔法つかいプリキュア!』(2016年):キュアミラクル役で主演(CV:高橋李依)

 

・美紀&胡桃「アンハッピーエンドワールド」

→TVアニメ『がっこうぐらし!』(2015年):直樹美紀(CV:高橋李依)&恵飛須沢胡桃(CV:小澤亜李)で共演

 

・エミリア「Stay Alive」

→TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』:第1期後期エンディングテーマ

 

・「U撃つ」

→ドラマ「ガールガンレディ」オープニング主題歌

→作詞:やぎぬまかな  作曲: 戸嶋友祐  編曲:上口浩平

 

・「不健康社会」

→作詞:mitoha  作曲:永井葉子 編曲:TOPICS.LAB

 

・「カメレオンシンドローム」

→作詞:渡邊亜希子  作曲:佐藤厚仁 編曲:田中隼人

 

 

<イベント情報>

「高橋李依 Birthday Event 2022」

・日程:

2022年2月26日(土)

開場15:00 / 開演16:00

・ゲスト:

小澤亜李

吉田尚記(MC)

・会場:

Zepp DiverCity

(東京都江東区青海 1-1-10 ダイバーシティ東京プラザ)

・チケット料金:

¥7,000(税込・ドリンク代別)

※全席指定

 

企画・制作:A-Sketch

お問い合わせ:SOGO TOKYO

 

 

ニュース提供:A-Sketch

 

<<アニメ歌ネットトップへ戻る>>