みっくから、日々を生きる糧となるギフト『伊藤美来 Live Tour 2023 Every Day is a Gift』 レポート 2023/05/31
みっくから、日々を生きる糧となるギフト『伊藤美来 Live Tour 2023 Every Day is a Gift』 レポート
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声優・アーティスト伊藤美来が、5月21日(日)東京国際フォーラム ホールAにて『伊藤美来 Live Tour 2023 Every Day is a Gift』を行った。
2月にリリースした4thアルバム『This One's for You』を引っ提げて東名神を巡ったツアーの最終公演の模様をレポートする。


雨模様だった名神公演と打って変わって有楽町は晴れ渡り、ライブグッズも売り切れ続出と開演前から活況が感じられた本公演。開演前の場内にはインストゥルメンタルのBGMが流れ、ステージ上にはアーチ状のゲートと、積み重ねられたギフトボックスのセットが組まれている。暗転すると、レトロモダンなレヴューショーを思わせる『Gift』の前奏と共に、濃緑を基調に煌びやかに彩られた衣装に身を包んだ伊藤美来がセット上段に登場。青いライトが瞬く客席へ
「ようこそ」
と声をかけ、ネオンが縁取るセットから客席へ軽やかにハイトーンを響かせる。

ステージへ下りた伊藤美来は、みっくダンサーズを従えて『100年前に会いましょう』でスウィングのビートを刻むと、客席を扇動してコールを呼び起こし、軽快な『TickTack Invitation』へ繋ぐ。
「改めまして伊藤美来です」
と挨拶すると、マスク着用ながらソロライブ3年振りの声出し解禁となった客席に
「どうせ雨だろうと思った人?」
と問いかけて賛同の声を受け、
「小雨、大晴れだったら、大晴れの勝ち」
と前向きな総括で歓声を浴びる。そして今回のツアータイトルは毎日が贈り物、という意味であること、
「このコンサートを通して皆さんが過ごす日々、毎日、自分のことも好きになれる瞬間が見つけられる、そんなコンサートにしていきたいと思ってます」
という想いを籠めたことを明かし、ピンク色に変わったライトに照らされながら『laid back』、積み上げられたプレゼントボックスのようなセットの上段に移動して『No Color』、スローバラード『ユニットバス』と歌い継ぎ、しっとり聴かせる。

大歓声を受けた伊藤美来はアルバム『This One's for You』に触れ、初披露となった楽曲を唄えた喜びを表しつつ、ステージ上を移動してスタイリストの手による衣装をお披露目、客席から嬌声があがる。
そしてコロナ禍のステージを振り返り、
「みなさんの声無しではライブができない身体に戻ってしまいました。みなさんの声の力は凄いっていうことです」
と話して大歓声を受けると
「生活していく中で、堪えなきゃいけないこと…好きなことを好きと言えなかったり、自分のことを鼓舞しなければいけない時…私もそれを感じることがあるんですけれど、そんなみなさんに向けて、エールを籠めて、この曲達を届けたいと思います」
と前置きし、ダンサーを従えた『気づかない?気づきたくない?』の情熱的な歌とラップで想いを滾らせる。
さらにダンサブルなロックナンバー『Oh my heart』でダンサーズと華麗なフォーメーションを披露、
「あげていくよ!」
と宣言、赤いライトに照らされコールを煽って、扇情的な『Born Fighter』を情熱的に歌い上げる。







ダンサーによるパフォーマンスに続き、衣装チェンジした伊藤美来が再登場、『恋はMovie』で大きな振りとクラップで一体となり、アップテンポな『Shocking Blue』では、青く染まった客席がジャンプと大きなコールで盛り上がる。
「盛り上がってますね」
と笑顔を見せた伊藤美来は、スパンコールが縫い込まれ、ふわふわの羽根が翻る衣装をお披露目。さらにステージのライトの色をリクエストし、無茶振りに応じるスイッチングのスタッフに感謝を述べると、青いライトに照らされながら
「沢山の所で歌わせていただいて、沢山の方に愛されていて、大好きな曲」
『青100色』を力強く、爽やかに披露。続いて暖色の灯りに包まれながらの『PEARL』で郷愁を誘う。
ダンサー4人を紹介し
「みんなで楽しんでいきます」
と、リズミカルな『La-Pa-Pa Cream Puff』でクラップを響かせる。さらに
「一つになりましょう」
と、切なくも明るいメロディの『トロイメライ・ミライ』で、手を左右に振り合うミラーで会場は一体に。一息ついた伊藤美来は、
「お水美味しいです」
と、お約束に応えると、来場への謝意を伝え、改めてアルバム『This One's for You』の制作と、昨年の同所でのライブ『What a Sauce!』を振り返り、
「去年、同じこの場所に立たせていただいた時に、
『みんなのおかげで自信がつきました、自分を肯定することができました。もう大丈夫です』
なんて言ったんですけど(笑)その言葉に嘘はなかったんですけれど…やっぱりちょっとのことで自信をなくしたりすることがあったんですよ。その度にみんなに宣言したんだから頑張らねば、って自分を奮い立たせていたんですけれども…だから同じ様な気持ちになる人がいるんじゃないかな…と思って。
一人だったら、全然平気です! っていうメンタルになるのって難しいじゃないですか。でも、みんな一緒だったら、大変な日々も、自分の成長の糧というか、ちょっとずつでも自分自身や、やってることが好きになったりするんじゃないかなと思ってアルバムを創り、そして『Every Day is a Gift』というコンサートにしたいな、と思いました。私のギフトは届きましたか?」
と心情を吐露、賛同の拍手と歓声を浴びる。さらに
「新しく作った楽曲達もみなさんに聴いてもらって、やっと完成したな、って思っています。私のギフトを受け取りに来てくれたみなさん、本当にありがとうございます。
私自身、まだまだなところ、頑張っていきたいなって思うところもたくさんあるんですけれども、みんなもきっと一緒で、いろいろあると思うんですけれど、私の出てる作品とか楽曲が、みなさんの背中を少しでも押せたらいいな…と思っています。
小さな幸せならみんなで共有し合える。っていう、私のポリシー、ちょっとでもいいから、皆さんの生活の役に立ったらいいな、と思って創ってきたアルバムとコンサートでした。楽しかったですか?少しでも、幸せな気持ちになれましたか?」
と、問いかけてさらに大きな賛同を得る。
そして自ら作詞を手がけた『Good Song』へ想いを籠めた歌声をホールの隅々へ響かせると、
「ありがとうございました」
と、謝辞を示してステージを締めくくった。








しかし暗転した客席から
「アンコール」
の声が鳴り止まず、ライブTシャツへ着替えた伊藤美来が再登場。アンコールへの御礼を述べると、
「ここまで来てくれた皆さんのおかげで、私は今ステージに立てています。初心忘れるべからず、ということで、この曲を聴いてください」
と前置きし、アーティスト・伊藤美来始まりの歌『泡とベルベーヌ』を歌い上げて大歓声を浴びる。そして
「たくさん声援をもらって、ライブツアーを完走することができそうです。ありがとうございます。私は、みんなが元気でいてくれれば一番幸せです。最後に時間があれば…もしかしたらできないかも…って言ってたんですけど、できそうなので、もう一曲」
と『No.6』を披露。
「本当にありがとうございました」
と繰り返し御礼を述べた伊藤美来は、2階奥に物理的に近い、とステージ上段へ登って大きく手を振る。そして
「身体に気を付けて、元気でいれば大丈夫ですからね」
と謝辞を述べ、マイクオフで
「大好きです、また逢いましょう」
と大きな声を会場中に響かせ、大歓声と大きな拍手で見送られながら幕が下り、エンドロールが映し出されてツアーが締めくくられた。




21世紀の高BPMのアニソン曲を歌いこなし、一方で『トロイメライ・ミライ』の歌詞にある「懐かしい未来」を想わせる、郷愁を覚える楽曲とパフォーマンスを見せてくれた伊藤美来。
声優・アーティストの中にあって、伊藤美来だけが創り出せる、ゆったりした空間から得られる多幸感に溢れたツアーの締めくくりとなった。

ライター:こもとめいこ♂


『伊藤美来 Live Tour 2023 Every Day is a Gift』セットリスト

M-1.Gift
M-2.100年前に会いましょう
M-3.TickTack Invitation
M-4.laid back
M-5.No Color
M-6.ユニットバス
M-7.気づかない?気づきたくない?
M-8.Oh my heart
M-9.Born Fighter
M-10.恋はMovie
M-11.Shocking Blue
M-12.青100色
M-13.PEARL
M-14.La-Pa-Pa Cream Puff
M-15.トロイメライ・ミライ
M-16.Good Song
EN1. 泡とベルベーヌ
EN2. No.6


■伊藤美来音楽活動公式サイト
https://columbia.jp/itomiku/index.html
■YouTube 伊藤美来 Official Music Channel
https://www.youtube.com/@itomiku-official
■チーム伊藤美来YouTube
https://www.youtube.com/@Team_ItoMiku
■伊藤美来SNS一覧
https://lit.link/ItoMikuOfficialMusicInfo


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