3月18、19日、声優・アーティスト上坂すみれが立川ステージガーデンにて『SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE』を行った。
今回は、約4年ぶりに声出し解禁となった2DAYSの中から公演2日目、『同人の書』の模様をレポートする。
18日に続き、革命的ブロードウェイ主義者同盟の同志(上坂すみれファンの呼称)が集結した立川ステージガーデン。ステージには書庫をイメージしたセットが組まれ、ゲート上段には同盟のアイコンである星をかたどった“革ブロマーク”が大きく据えられた。
暗転し、ウオッカビン型など独特の形状のライトが紅く染めた場内にゴングが鳴り響く。インストゥルメンタル『趣味者のテーマ～underground heaven!!』をBGMにプロレスや総合格闘技でもお馴染み清野茂樹アナウンサーが実況中継風にバンドメンバーを紹介。大歓声が沸き上がり早くもライブのワンダーランドと化したステージと言う名のリングに、ミニのワンピースに大きな帽子とリボンをあしらった上坂すみれが登場。
同志が待ち望んだコールを扇動しながら、『筐体哀歌』で『同人の書』の表紙を開く。続く『♡をつければかわいかろう』では場内一体のコール＆レスポンスで「毛深かろう(同志スラングで可愛いの意)」を合唱。『閻魔大王に訊いてごらん』へ繋いで盛り上がると、
「元気過ぎじゃない？みんな動いて喋ってる」
と、フリートークへ。マスクをしての声出しとなる同志を気遣うと、声優・アーティストライブのお約束「回って」を自ら発しながらスカートを翻し「ミルキィな」衣装で一回転。同志に水分補給を呼びかけて「乾杯」すると、
「美味しい？お水しか与えられない可哀想な感じ」
と、笑いを誘うと、「SOX」のコールに乗って『Inner Urge』を艶やかに披露。『げんし、女子は、たいようだった。』ではステージを左右に移動してお立ち台の上から、高くジャンプする同志を鼓舞、「げんしけん」と高らかにコールすると『サイケデリック純情』に繋ぐ。目まぐるしく回転するスポットライトに照らされながら囁く様に「生産!団結!反抑圧!」を唱えてクラップを扇動する。
場内が暗転し、上坂のライブではお馴染みの凝った幕間映像へ。神と女性声優すみぺとのシュールなやり取りが笑いを誘う中「まもなく再開します」のテロップに続いてライブパート再開。
『海風のモノローグ』の前奏に合わせ同志のライトが青く変わり、衣装チェンジした上坂すみれが登場。正当派アイドルソングを爽やかに響かせ、テクノポップ『City Angel』、ダンスナンバー『踊れ！きゅーきょく哲学』と歌い継ぐ。
日替わり衣装に上坂すみれへの禁句「可愛い」の声が飛び、
「何だとコラァ」
と罵声を返しながら逆回転でスカートを翻す。今回声出し解禁となりセットリストを大きく変更したこと、幕間映像の神の声を福山潤に担当していただいたことをユーモアたっぷりに明かす。
「乳酸たまってないですか？」
と同志を気遣いつつ、「SNSは良いことばかりじゃない」との格言を全員で唱えると、振り付けを練習しての『Car♡Wash♡Girl』で一体になったダンスで盛り上がる。『よっぱらっぴ☆』では「SAKE」コールでポーズを決め、『ウエサカダイナミック』では「上坂は世界を征服した」で大声援を浴びる。
ここで再び幕間映像後半を挟み、上坂すみれは高BPM曲で最新曲の『LOVE CRAZY』を披露、同志もライトを小刻みに振って呼応する。
図書館の司書とスチームパンクをイメージした3着目の衣装に飛んだ「可愛い」の声に
再びリアクションを見せつつ、ジャンプして傾斜がフラットなアリーナ後方を覗き
「これに懲りずにまた、お待ちしています」
と気遣いをみせる。続いての曲を
「乗るのがムズい2大巨頭」
と紹介した上坂すみれは同志に
「頑張って乗ってくれますか」「肩痛くないですか」
に続いて最後
「給料に満足してますか」
と問いかけ。否定の声が多いとみるや
「給料上げろ」
と扇動、シュプレヒコールが会場にこだまする。
「アジテーションって気持ちが良いなあ。言いたいこと言っていこうね。でも、あなたたちは地獄行きです。行ってらっしゃい」
と、『鬼灯の冷徹』EDテーマ『パララックス・ビュー』で地獄で仏の盛り上がり、さらに『来たれ！暁の同志』へ。紅いライトと同盟の旗が翻る場内に「生産!団結!反抑圧!」のスローガンがノリノリで叫ばれる。
ここで声援を「ガチ恋勢の多さ」に例える上坂すみれならではの話術で、ドラム・一Q(イッキュウ)こと一ノ瀬久、ベース・山田裕之、ギター・渡辺裕太、キーボード＆バンマス・山下洋介を紹介。バンドメンバーからのリクエストで、10周年を迎えた気持ちを、ラムちゃんのモノマネで披露、大歓声を浴びる。
中毒性の高い楽曲に合わせた紅と青のライトを反射させるミラーボールに照らされながら『POP TEAM EPIC』をサイバーに熱唱すると、高BPMの『EASY LOVE』を激唱、『革命的ブロードウェイ主義者同盟』へ繋ぐと、一斉にお馴染みの締め言葉で締めくくった。
EDムービーが流れ、上坂すみれが公演のテーマを語り、
「10年間の色々な曲を集めました。みんなが楽しんでくれてると良いなと思います。この後はちょっとしたことがありますので、皆さん水を飲んだり、ライトをチェックしたり、もう少々お待ちください」
と結びの言葉を述べる。暗転した場内に「すみぺ」コールがこだまし、バンドメンバーが再登場。コールに乗って
「ありがとう」
と上坂すみれが登場、2月リリースの新譜から『リベリオン』を熱唱する。
フリートークに移行しようとし、スタッフからの指示に悪態をついて笑いを誘いながら、WOWOWでの放送とアニサマ出演、『10周年記念本』製作、14thシングルリリースを告知、
「今年頑張ります！」
と宣言、拍手を浴びる。
これまでのアーティスト活動を振り返り感慨深げな上坂すみれは、同志の年齢状勢を調査。30代に
「ここから急におっさんになる」
と笑いを誘いつつ、
「大変な生活をどうにかこうにか工面して、同志を続けてくれて本当にありがとう。幅広い年齢層に支えられている、上坂すみれさんの革命的ブロードウェイ主義者同盟も10周年ということで、本当に本当に本当に…ありがとうございます」
と、謝意を示す。ここでレーベル仲間の水瀬いのりのFC『いのりまち』に絡めたネタを披露しつつ、
「私と何か通じ合ってるから、来てくれるんだろうな、と思うんですよ」
と同志へのシンパシーを吐露。学生時代の寂しさを振り返り、
「毎日嫌な事あるでしょ、人生は10連ガチャみたいなものですよ。それでも日曜日の大事な時間に逢いに来てくれて同じ時間を過ごしてくれて、それを10年続けてくれてありがとう」
と御礼を述べる。そして『うる星やつら』で自身が演じるラムちゃんへの熱い想いを語ると、紅と黄色のライトに包まれながらサプライズカバー『ラムのラブソング』を想い入れたっぷりに披露。
「本当に本当にみんなが好き、あなたが好き、本当ありがとう。私達、同志でいようね」
と語りかけ、『七つの海よりキミの海』を熱唱、ジャンプで締める。最後に同志一同大声で
「生産!団結!反抑圧」
のスローガンを絶叫、
「明日からも元気に生きましょう。解散！」
と、熱い2日間を締めくくった。
声優・アーティスト界随一のトーク力が冴え渡り、独特の表現力による歌唱と共に唯一無二のステージを見せてくれた上坂すみれ。10周年を迎え、益々声優・アーティスト界の革命児としてのパフォーマンスが楽しみな立川の夜となった。
ライター：こもとめいこ♂
撮影：鈴木健太(KENTA Inc)、高橋定敬
『SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE DAY2 同人の書』セットリスト
01.趣味者のテーマ～underground heaven!!
02.筐体哀歌
03.♡をつければかわいかろう
04.閻魔大王に訊いてごらん
05.Inner Urge
06.げんし、女子は、たいようだった。
07.サイケデリック純情
08.地獄でホットケーキ
09.海風のモノローグ
10.City Angel
11.踊れ！きゅーきょく哲学
12.Car♡Wash♡Girl
13.よっぱらっぴ☆
14.ウエサカダイナミック
15.LOVE CRAZY
16.パララックス・ビュー
17.来たれ！暁の同志
18.POP TEAM EPIC
19.EASY LOVE
20.革命的ブロードウェイ主義者同盟
EN.1リベリオン
EN.2ラムのラブソング
EN.3七つの海よりキミの海
■オフィシャルWEB SITE
http://king-cr.jp/artist/uesakasumire/■上坂すみれ YouTube OFFICIAL CHANNEL
https://www.youtube.com/c/uesakasumire■上坂すみれ -DAY2- TALES OF SUMIPE 同人の書セットプレイリスト
https://playlist.kingrecords.co.jp/?post_type=playlist&p=746■WOWOW上坂すみれ SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE
https://www.wowow.co.jp/detail/187790＜＜アニメ歌ネットトップへ戻る＞＞
