結城萌子、CD発売記念『innocent moon Release Event ~ムーンライト・セレナーデ~』イベントレポート 2019/09/11
結城萌子、CD発売記念『innocent moon Release Event ~ムーンライト・セレナーデ~』イベントレポート
  • LINEで送る

8月28日にワーナーミュージック・ジャパンから、シングルEP『innocent moon』でメジャーデビューした歌手/声優・結城萌子。9月1日にCD発売記念イベント『innocent moon Release Event ~ムーンライト・セレナーデ~』を、南青山Future SEVENで開催した。

 

開始時間になると、キーボートとアコースティックギターのふたりのプレイヤーがステージに登場。
結城も続いて姿を現したが、立ち位置は中央ではなくキーボードの前、客席から見て左側に。
今回の公演は、『innocent moon』の世界観に新たな解釈を加えた脚本の朗読と、シングルEPに収録された4曲をアコースティックアレンジによる演奏をバックに歌うスペシャルライブ。詩の朗読と歌唱を繰り返す構成だ。

 

 

身長153センチというプロフィールの結城。少し大きく見えるのは、小柄であってもモデルのようなスレンダーな体型だからなのであろう。朗読しているときも、目力は強く表情豊か。声を発するだけの朗読ではなくて、ひとり芝居のような趣も感じられた。

 

 

 

キーボードとギターの優しい音色が重なって、1曲目の『元恋人よ』がスタート。
CDバージョンよりも少し高く聴こえる、伸びのあるクリスタルボイスが美しい。しっとりとしたバラードを切々と歌い上げた。

 

続く『散々花嫁』は軽快なリズムに乗った素敵な歌声が心地よいナンバー。エモーショナルな響きが会場を包み込んだ。
『さよなら私の青春』はとってもドラマチック。キーボードとギターが熱を帯びると、結城は触発されるようにナイーブな歌の世界を表現。力むことなく、自然体で歌い上げた。

 

 

 

 

ラストは『さよなら私の青春』。
CDに収録されている4曲は、川谷絵音(ゲスの極み乙女。、indigo la End、ジェニーハイ、ichikoro、美的計画)の書き下ろし。音の高低が激しく転調に富んだ楽曲に独特の歌詞が乗る、川谷節といえる難しい楽曲ばかり。
なかでも『さよなら私の青春』は音程やリズムキープが困難と思えるのだが、結城はそんな心配を見事にクリア。初々しさを漂わせながらも、シンガーとしての力量をしっかりと観客にアピールした。

 

 

 

「本日は結城萌子のデビューイベント『innocent moon Release Event ~ムーンライト・セレナーデ~』にお越しいただいてありがとうございました」

 

演奏のエンディングに合わせ、そう感謝の言葉を述べ、ステージを後に。結城萌子でしか生み出すことのできない独特な余韻を会場に残して。

 

物心ついた時から漫画やアニメをこよなく愛し、声優を志すようになった結城。
2018年10月から、文化放送 超!A&G+にてレギュラー番組がスタート。
2019年1月には劇場アニメ『あした世界が終わるとしても』で本格的に声優デビュー。
そんな結城のもうひとつの夢は歌手。漫画やアニメだけではなく、音楽に囲まれた環境で育ったこともあり、音楽学校に進学してフルートを専攻。夢はさらに膨らみ今回の歌手デビューとなった。

結城萌子としての経歴を振り返れば、歌手/声優への夢を順調に叶えてきたといえるが、その道のりは平坦ではなく、別名義で活動した過去も。
豪華な作家陣やミュージシャンに恵まれ、余りある才能と魅力を120%披露。最高のスタートを飾ったといえるライブパフォーマンスだった。

 

 

●結城萌子オフィシャルHP

 

写真:倉本雷大

取材:シン上田

 

 

<<アニメ歌ネットトップへ戻る>>