12月16日、内田真礼がZepp Tour「we are here」東京ファイナル公演をZepp Tokyoにて開催した。
“Where are you now?”と繰り返し問いかける洋楽のボリュームが徐々に大きくなるにつれて、ファンも拍手で盛り上げていく。”we are here“とツアータイトルが続き、バンドメンバーのシルエットが1人ずつ増えていく映像が始まった。最後に内田の姿が映し出されると、会場は歓声に包まれた。
首元とウエストのビジューとアシンメトリーの裾が個性的な白のワンピースに白のブーティーという可憐な衣装で登場した内田は、力強い「波乗りキャリーオン」で会場を沸かせた。観客が作り出すウェーブの波に乗りながら、「みんな、上げてるか！」と煽り、ラップを披露。続く「Smiling Spiral」では、ファンの「頑張って！」コールを集め、早くも2曲目にして会場を一体化させた。
「この日のために全力をつくして準備してきたので、このwe are hereを完成させましょう！」と呼びかけると、「Girl is fun」、「Flag ship」、「Applause」といった元気なポップナンバーでステージ上を縦横無尽に走り回る。
「皆さんいいですか？かかってきてください！」とさらに観客席を盛り上げると、「新しい私のキーとなる曲です」と「キミ行きEXPRESS」を披露。「鼓動エスカレーション」「ギミー！レボリューション」とポップなロックチューンが続くと、ステージは一度、ダンサーとバンドメンバーのコーナーへ。
舞い散るシャボン玉の演出が印象的だった「TickTack…Bomb」で再び姿を現した内田は、黒を基調とした装いに衣装チェンジをしていた。水玉模様のショートパンツに、濃いピンク色のフリルレースがたっぷりついた裾が印象的な、大人っぽさとボーイッシュさが共存する内田らしいファッションだ。続いて椅子に腰かけ、スモークの中でジャズアレンジの「5:00AM」をしっとりと、ブーケを手に「あの人に会いたい」を切なげに歌い上げて、ロマンチックな雰囲気で染め上げた。
MCコーナーでバンドメンバーと和やかにトークを繰り広げた内田は、「会場のみんなから真礼と呼ばれたくて仕方ないんですよ。皆のコールが最大になるまで次の曲やりません。私の心を動かしてみてください！」と、この日のために考えてきたというコールアンドレスポンスを提案。内田が「うちだ！」と叫ぶと、ファンが「まあや！」と返す。最大の真礼コールが響いたステージ上から、「OK、届いた！」と「からっぽカプセル」を歌い出す。ホースでスモークを浴びさせながらの歌唱の後は、ミラーボールに照らされながら「モラトリアムダンスフロア」「ロマンティックダンサー」を歌い踊り、会場はさながらダンスホールのよう。続く「セツナRing a Bell」は、内田が光の小部屋の中に閉じ込められたかのように、大道具のミラースタンドを効果的に使った演出が印象的だった。そしてアルバム「you are here」の中で最高に激しい楽曲「共鳴レゾンデートル」では花火の爆発音の中飛びまわったり、激しいパフォーマンスでクライマックスを迎える。
「自信と希望とこれからの道のり、全てがつまった公演になっています」と語るZepp Tourも、いよいよ終盤に差し掛かる。「2019年、武道館で始まった今年、最高の年になったと思っています。これからも私と思い出を更新してくれますか？」と会場に呼びかけ、「Seasons Come, Seasons Go」をファンとともに歌い、ツアーの終わりが迫っていることを惜しんだ。
アンコールでは、ライブTシャツにネイビーのアシンメトリーなスカートで登場。白いベルトで、カジュアルながらもガーリーな着こなしだ。「take you take me BANDWAGON」「高鳴りのソルフェージュ」を歌い上げ、10枚目のシングル発売と、2020年7月5日の横浜アリーナワンマンライブの開催決定を発表。「ずっと横アリを目標にして来たんです。大丈夫、内田真礼は止まらないです！来年も内田真礼をよろしくお願いします！」と結び、「Step to Next Star!!」、「youthful beautiful」で締めくくった。
響き渡る真礼コールの中、「また会おうね、ありがとう。あなたが大好きだ！」と全力で伝えた内田。投げキッスの雨を降らせながら、名残惜しそうにステージを後にした姿が目に焼き付いて離れない。
ライター：誉田優(@yu__honda)
