ASCA 『ASCA TOUR 2019 –百歌繚乱-』ライブレポート 2019/12/16
ASCA 『ASCA TOUR 2019 –百歌繚乱-』ライブレポート
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 13曲中6曲がタイアップという「超・超・超強力」な1stアルバム『百歌繚乱』を11月6日にリリースしたASCA。その圧倒的にエモーショナルなタイトルを冠して挑んだ初の東名阪ツアー『ASCA TOUR 2019 -百歌繚乱-』の東京公演が12月4日(木)TSUTAYA O-EASTで開演した。
 チケットは早々に完売となり、急遽機材スペースを解放して当日券が発動される大盛況。
 ファン層は若い男性が中心だが、アニソンライブの古参と思しき40~50代や女性ファンも目立つ。オールスタンディングという事で女性優先エリアも設けられていた。

 


 19時、暗転した場内に赤いスポットライトが駆け巡り、呼応する様に観客の中でも赤いライトが点灯する。そこへ「着るだけで強くなれる魔法のドレス」という拘りぬいた真っ赤なドレスに身を包んだASCAが登場。

 


 TVアニメ『グランクレスト戦記』2期OPテーマの『凛』を歌唱すると早くも場内は最高潮。続けて2曲目『アインソフオウル with Ayasa』3曲目『RUST』を披露。
「初めましての人も、そうでない人も最後まで楽しんでいきましょう! 」
と、『最低な朝と名付けたのは』『PLEDGE』『Suspected, Confused and Action』勢いのままに疾走すると
「熱い~」
と、ようやく一息。


「初・東名阪ツアーで、初・バンド編成でございます! 」
と話すと、こだわりのストリングスも含む5人編成のバンドにも満員の場内から歓声があがる。
 これに、デビュー時からのサポートメンバーで、バンマスであるキーボードの重永亮介は
「こんなに(最初のライブの時より)増えるんだな…」
と、リハの時から感動していた心境を吐露。これにASCAも声を詰まらせながら
「地元から上京する直前に友達に向けて『頑張ってくるから』との気持ちでライブを開きました」
と、デビュー前のエピソードを披露。その時に唄った、
「まだ将来が決まってない時の私に凄くパワーをくれた、とても想い入れのある曲」
としてイギリスの歌姫アデルの『Hello』を紹介。ライトを消し、静かに耳を傾ける観客に向かって英語でしっとりと唄い上げた。

 


 次に梶浦由記プロデュースで話題沸騰中『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿-魔眼蒐集列車 Grace note-』EDテーマ『雲雀』を唄い終えると、東京公演のスペシャルゲスト・UNIDOTSの瑞葵(mizuki)が白いワンピースで登場。ASCAが初めて聴いた時に
「なんというシルキーボイスでしょ…神から与えられし声」
と想ったという美声と共に、9曲目『Unti-L〈100S-R2〉with mizuki』を披露。瑞葵が
「目を合わせて歌った時、強めの脳内物質が溢れました」
と述懐した、2人ならではの美しいハーモニーで観客を魅了した。


 続いて『Fate/Apocrypha』2期EDテーマの『KOE』を披露し、2月26日(水) リリースの6枚目のシングル『CHAIN』の表題曲がオープニングテーマとなる、2020年1月放送開始のTVアニメ『ダーウィンズゲーム』の話題に。  
 原作を読み込み、先行で映像も視聴したというASCAは、
「(ヒロインの)シュカちゃんがめちゃくちゃ可愛くなってるので、みなさん、一緒に観ようじゃないでしょうか! 」と呼びかけると、その新曲『CHAIN』を披露、アニメOP曲らしい疾走感溢れる楽曲で場内が再びヒートアップ。『偽物の恋にさようなら with 分島花音』『光芒』と、怒濤のハイテンションで歌い継ぎ、クラップを扇動すると女性優先エリアのファンと手を握り、楽しそうにハイジャンプ。そしてタオル曲『道シルベ』に雪崩れ込み、
「一緒に!! 」
とライブグッズのタオルを振り回し
「東京最強です」と絶叫。

 


 ここでバンドメンバー5人、ベースのokamu.、ドラムスの関ちゃんこと関口孝夫、バイオリンの吉田篤貴、ギターのSaku、そしてキーボード、バンマスの重永亮介を紹介。
「ここからラストまで、駆け抜けていきたいんですが皆さん準備はいいですか!?声出す準備はできてますか!?もっともっと声だせんのか!! 」
と、オーディエンスを煽り、
「おおおーっ」
の賛同を引き出すとゲームアプリ『ソードアート・オンライン アリシゼーション・ブレイディング』主題歌『セルフロンティア』を絶唱。

 

「次の曲はみんなの出番ですよ!いいですか!?」
と煽って『NO FAKE』を披露し、
「一切」
「実際」
のコールで場内の一体感を最高に高める。そして万を持してTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』2期OPテーマの『RESISTER』に繋ぐとオーディエンスは大爆発。
「本当にありがとうございました! 最後一緒に飛びましょう! 」
と、揃っての大ジャンプで締めた。

 

 

 場内が暗転すると、大ASCAコールが響き渡る。
この声援に請われ再登場したASCAは
『ASCA LIVE TOUR 2020』開催を告知。
4月12日(日)埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 
4月18日 (土) 高崎・club FLEEZ 
4月24日 (金) 愛知・E.L.L 
4月25日 (土) 大阪・LIVE HOUSE バナナホール 
4月29日 (水・祝) 東京・LIQUIDROOM
と、会場が読み上げられる毎に歓声が沸き上がる。その声に
「ライブを開いてみなさんに会いに行くのは、私独りでは絶対にできなくて…みなさんの応援があるから…いつも私を温かい言葉や励ましで支えてくれるからです…いつもありがとう」
と応える。そして
「1stアルバムの一番最後の楽曲は、私が凄くくじけそうになった時に支えになってくれたみんなの事を、私が詞に書きました。いつも言葉足らずで…(みんなに対して)思ってる感謝だったり、(みんなに)ちゃんと伝わってるのかなって…(疑問に)思った時に、1stアルバムに、想い…本音を書こうじゃ無いかって…普段言えない、照れくさい様な…そんな歌詞を書きました。今日は、この会場にいる1人1人に向けて、この楽曲を歌いたいと想います」
と、ファンに対する感謝の想いを『このメロディに乗せて』で伝えた。その熱い想いを受け止めたファンに向かい、
「今はまだ夢の途中です…もっともっと一緒に、最高の景色を一緒に見に行きましょう、ありがとうございました」
と語りかけ、8ヶ月振りの東京でのワンマンライブを締めくくった。

 

 

 ステージを終えたASCAに
「今、向かっているのは何処か」
を訪ねると、
「武道館のワンマンライブです」
と、デビューした時からの夢へ向かっている事を教えてくれた。
 この日会場を埋め「ASCA従属契約」を契ったファンからの
「ASCA最高! 」
という反応を見れば、恐らくそう遠くない未来に、その夢は叶うだろう。その時はきっとその到達点を目撃に行き、その先の夢をまた訊きたいと思う。 

 

 

 

写真:冨田望
ライター:こもとめいこ♂

 

 

ASCA 公式サイト:http://www.asca-official.com/

ASCA 公式Twitter:@ASCA_and_staff

 


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