SCRAP SHORT SUMMERカミナリグモ | カミナリグモ | 上野啓示 | 上野啓示 | カミナリグモ・山中さわお | 廃車場でふざけあった短い夏の エンドロールにはキミと僕と猫と 鉄屑に駆け上って手を振るキミ 錆びてもうくたびれきったバスを見つけた 埃だらけでくすんだグリーンのシート そこには痩せた子猫 「ようこそ僕の家」 作戦を立てたんだ 明日このバスに乗って 誰も見たことのない世界まで行こう 時間も言葉も越える 不完全なスピードで どこまでも行けるような気がしたんだよ 鉛色の眼をしたその子猫のことを “スクラップ”とキミはおどけて名前をつけた “スクラップ”はキミの膝の上で眠る 車窓にはプラネタリウム 「宇宙旅行さ」 デタラメな地図を手に 僕ら夜を彷徨って 誰にも触れられない世界まで行こう 歪んだこころに映る ねぇ キミは僕にとって モノクロの未来にかかる虹みたいだなぁ 僕らははしゃぎ疲れて少し黙った このままずっと時間が止まればいいのに 作戦を立てたんだ 明日このバスに乗って 誰も見たことのない世界まで行こう 時間も言葉も越える 不完全なスピードで どこまでも行けるような気がしたんだよ エンドロールにはキミと僕と猫と |
Sleepy Boatカミナリグモ | カミナリグモ | 上野啓示 | 上野啓示 | カミナリグモ・鈴木淳 | 見破られたら それはそれだよ こころに浮かぶ舟が傾く 息を止めたら 底へ沈むよ 遠くに光る泡に見とれる ほら 街も 色も剥がれて 見たことのある闇に会ったよ Hello! Hello! キミはいつも黙っている How long? How long? 眼を開けたまま潜る 巻き戻したら それはそれだよ ノイズできしむ声がふるえる 遊び飽きたら そこで眠るよ 眺めの悪い僕の窓から 空はもう 夢で破れて 触れたことのない光に会ったよ Hello! Hello! キミはずっと踊っている How long? How long? 眼を開けたまま眠る キミはいつも黙って キミはずっと踊って 僕のことからかっているんだろう Hello! Hello! キミはいつも黙っている How long? How long? 眼を開けたまま潜る Hello! Hello! キミはずっと踊っている How long? How long? 眼を開けたまま眠る |
コールタールカミナリグモ | カミナリグモ | 上野啓示 | 上野啓示 | カミナリグモ | コールタールのにおいがする舗道を行く 雨に煙る交差点にかすむ信号機 もうどれくらい 僕は逃げて来たんだろう もうどれくらい 僕は逃げて来たんだろう コールタールのにおいがする舗道を行く わざとらしい大げさな靴音を立て もうどれくらい 僕は逃げて来たんだろう もうどれくらい 僕は逃げて来たんだろう もうすぐなんだ 雨上がりのアスファルトが 輝いたら その続きを 探しに行こう 探しに行こう |
Comfortable Lifeカミナリグモ | カミナリグモ | 上野啓示 | 上野啓示 | カミナリグモ・鈴木淳 | She is fond of football I am fond of baseball She likes talking to people I like talking to myself She is bad at staying up late I'm bad at waking up early Don't worry What a comfortable life it is She is fond of coffee I am fond of draft beer She is always relaxed I am ever so nervous She is fond of swimming I am fond of climbing She is really romantic I am ever realistic She is good at showing up late I'm good at going too early Don't worry What a comfortable life it is |
カスタードクリーム -SHORT SUMMER Ver.-カミナリグモ | カミナリグモ | 上野啓示 | 上野啓示 | カミナリグモ | 笑った分だけ 磨り減った 狙った分だけ ずるくなった ああ 無音のパレードが今日も街を覆いつくしているんだ 季節が変わった 僕には何も言わないで ムキになって うずくまって 無口になって 喉が渇いてしまった はみ出して行き場のないカスタードクリーム 僕がなめるのさ もう甘くはないけど 拾った分だけ 軽くなった 落とした分だけ 重くなった ああ 無償のトレードで僕のカードは使い果たしていたんだ 世界が変わった 僕が眠ってる間に 欲しくなって 手を伸ばして 手遅れだって もうずっと分かっていたんだ はみ出して行き場のないカスタードクリーム 僕がなめるのさ もう甘くはないけど 甘くはないけど ムキになって うずくまって 無口になって キミを忘れてしまった はみ出して行き場のないカスタードクリーム 僕がなめるのさ もう甘くはないけど はみ出して行き場のないカスタードクリーム 僕がなめるのさ もう甘くはないけど 甘くはないけど |
アイスグリーンカミナリグモ | カミナリグモ | 上野啓示 | 上野啓示 | カミナリグモ・鈴木淳 | 屋上のフェンスにもたれて キミは何か言おうとしてる アイスグリーンのワンピースが風に揺れる 不揃いに吐き出す煙で にじむ光化学スモッグが 眼にしみるとキミは背を向け街を見下ろす ああ つないだ手をすりぬけて夏が終わる 明日 僕ら 会えなくなる さみしくなる 泣かないで くだらない未来の話や 言い損ねた言葉を連れて 明日の今頃 キミは列車に揺られている ああ つないだ手をすりぬけて夏が終わる 明日 僕ら 会いたくなる さみしくなる 泣かないで ああ 離した手がまだしびれてキミが分かる 嘘みたいで 会いたくなる ねぇお願い 行かないで アイスグリーンのワンピースが風に揺れる |
白い雨 -SHORT SUMMER Ver.-カミナリグモ | カミナリグモ | 上野啓示 | 上野啓示 | カミナリグモ | さみしさとは少し違う こころがちょっと軽いだけだよ 誰の声も聞き取れないよ 知らない国の言葉みたいだ あきらめとは決して違う 覚悟をちゃんと決めたんだよ 鏡に映る僕に似ている あのピカピカのロボットみたいだ 夜明けは僕と 街に降り注ぐ それは白い雨のようだった 僕には やさしさとは少し違う 分かりかけてまた手放すんだよ 狭い歩道に出来たばかりの 影は昨日と違うみたいだ 夜明けは僕と 街に降り注ぐ それは白い雨のようだった 僕には あたらしい僕になるんだ 決めたんだ |