プロの作詞家たちが“詩を書くこと”を選んだ理由とは?第2弾!

大切なのはどんな選択をするのかじゃない。
自分がした選択を強く生きるかどうか。
(ドラマ『サバイバル・ウェディング』より)


 ひとはそれぞれ様々な選択をしますが、人生において“詩を書く”という選択をし、その道を強く生きている方々が“作詞家”です。さて、歌ネットにはそんなプロの作詞家たちに“作詞論”を語っていただく『言葉の達人~伝えるための作詞術~』というコーナーがございます。2018年4月のリニューアルを経て、現時点で計184名の達人がご登場。
 
 では、その言葉の達人たちが“詩を書く”という選択をした理由には、一体どのようなものがあるのでしょうか。そこで今日のうたコラムでは『言葉の達人』ダイジェストとして【Q.なぜ“詩をかくこと”を選んだのでしょうか】という質問に対する回答を厳選!【第1弾】~【第3弾】に分けて、お届けいたします。本日は【第2弾】です!

<第67回:大森祥子さん>

~代表作~
TVアニメ『けいおん!』主題歌
TVアニメ『おジャ魔女どれみ』主題歌
TVアニメ『デジモンアドベンチャー』挿入歌
など多数。

A.言葉に興味があり、何か“書く職業”に就きたいと漠然と思っていました。ただ、デビューがまだ高校生の頃でしたので、「選んだ」という感覚は特にありません。私の詞を読んでくださった方がいて、導いてくださった方々がいて、書くことが好きで好きで続けてこられて、現在に至る、という感じです。

<第68回:真名杏樹さん>

~代表作~
「砂の男」 / 少年隊
「YOU」 (共作)/ BEGIN
「TOMORROW」(共作) / 岡本真夜
など多数。

A.これは難しい質問ですね。AとBとCの理由が混在してるような…。A=歌中心の家庭環境で育ち、歌以外の知識がなかったから。B=インドに友人と旅して、お約束の発病、1か月隔離入院中、歌を再発見したから。C=体力のない子供で、強くなれ強くなれと、オトナ達にいつも言われ続けた。そんな期待の重さゆえ、文学、映画、音楽などに逃避したかったから。

<第74回:山本成美さん>

~代表作~
「永遠」/BoA
「かたちあるもの」/柴咲コウ
「シルバーリング」/嵐
など多数。

A.とにかく小さい頃から音楽が好きだった。歌うこと、聞くこと、踊ること…。中学のとき、学級歌の歌詞をクラスのみんなで作って、その中から私の作った歌詞が選ばれたときはスゴく嬉しくて。そのとき、私って才能があるのかも?!って思ったんです(笑)。 そういう勘違い?から今に至ってます。歌詞を通じて、自分の中の何かを表現したかった。

<第75回:田中秀典さん>

~代表作~
「冬恋」/関ジャニ∞
「ふたつの祈り ~X'mas Love to you~」/ゴスペラーズ
「Wish」/伊藤由奈
など多数。

A.小さい頃から言葉の韻を踏んだり、物事を別の何かに比喩してみたり、などの言葉遊びが好きでした。音楽に目覚めた10代半ばで、“メロディーに歌詞が合わさった時の化学反応”にのめり込みました。現在も、その無限大の可能性を追いかけています。

<第76回:いしわたり淳治さん>

~代表作~
Superfly/「愛をこめて花束を」
中孝介/「真昼の花火」
新垣結衣/「進化論」
など多数。

A.言葉は誰でも使っているツールですが、それを誰よりも上手く扱う詩人という職業は、もしかしたら世界でいちばん恰好良い職業なのではないかしらとあるとき思ったからです。

<第88回:ヒロイズムさん>

~代表作~
「LIFE」/中島美嘉
「I can be free」/JUJU
「あきれるくらい僕らは願おう」/TOKIO
など多数。

A.小さい頃から気が付いたらノートの片隅に書きものをしていた気がします。人と何か違うという意識が強かったのがきっかけの一つです。

<第89回:岡嶋かな多さん>

~代表作~
「Steal My Night」/安室奈美恵
「いいんじゃない」/Hey! Say! 7
「Eternal Flame」/Do As Infinity
など多数。

A.想う事が、本当に沢山あって、それを歌詞に、曲にして、歌うことが、自分の生きる道なのかな、と、感じたからです。

<第92回:亜美さん>

~代表作~
「そばにいて」/JUJU
「愛ing-アイシテル-」/Hey!Say!JUMP
「MOTHER/FATHER」/KAT-TUN
など多数。

A.欲張りな私は、歌って、コーラスして、歌詞書いて、曲書いて、とやらせてもらってますが、歌詞を書くという事は幼稚園からやってました。詩じゃなくて、歌詞を。「うた」にしてはじめて気持ちをちゃんと伝えられると気づいたからだと思います。今でもコトバだけで人に気持ちを伝えるのはヘッタクソです。だから作詞をすることは、自分のバランスをとれる秘密兵器だと思います。

<第99回:菜穂さん>

~代表作~
「ハレルヤ」/AAA
「かげろう」/ 柴咲コウ
「milestone」/DEEP
など多数。

A.詩を書くことを選んだ、という実感もありません。子供の頃から、歌詞を描いていました。想っていること、感じていることをノートに書き留めておかないと、もったいないような気持ちでずっと過ごしてきました。小学校の頃から書き続けているノートが、いっぱいすぎて、引っ越しの度にその大量さに泣かされます。けれど1冊も捨てられません。歌詞のノートというより、日記のような、手紙のようなものですが、宝物です。

<第100回:多田慎也さん>

~代表作~
「曇りのち、快晴」/嵐
「風の向こうへ」/嵐
「still…」/嵐
など多数。

A.なぜでしょう(笑)。いいメロディーラインに、これ!っていう言葉がのると、背中がぞくっとする感じ。その瞬間のために作詞をしていると思います。

【ラスト・第3弾に続く!】

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