「NHKみんなのうた55アニバーサリー・ベスト」5タイトルがリリース!

 1961年、高度成長期の日本に誕生し、2016年4月で放送55年を迎えた長寿番組、NHK「みんなのうた」。これまで放送された楽曲は実に1350曲以上!数多くの国民的愛唱歌を送り出してきた。55周年を記念し2,000通を超える一般公募によるリクエストを反映した、レコード会社5社共同企画CD『NHKみんなのうた 55 アニバーサリー・ベスト』5タイトルが、4月27日に発売された。

 放送50年目の2011年、レコード会社5社より初めて共同企画発売された記念盤CDは、「全曲が放送と同じオリジナル歌手による音源」ということが話題となった。今回もこのコンセプトは踏襲、さらに「みんなで選ぶ」と云う企画のもとCD5枚(5社から各1タイトルずつ発売。各25曲を収録)全125曲が収録されている。

 2011年盤の各社2枚組、各40曲、合計200曲収録と合わせると、総数325曲が勢揃い。これまで発売されたCDでは聞けなかった音源も数多くふくまれ、まさに思い出のいっぱいつまった歌のおもちゃ箱といえる内容。番組の放送55年とベストCDのリリースを祝い、各社盤に収録された5人のアーティストからもコメントが届いている。

<ゆーゆ(6さいのばらーど/キングレコード)>
みんなのうたは、私の夢を叶えてくれた番組です。ずっとママ(井上あずみ)みたいに、歌手になりたいと思っていました。でもママみたいに上手には歌えないから、オーディションを受けてもダメでした。その時に、「ゆーゆちゃんが、今しか歌えない歌をうたえばいいんだよ!」と、さいとういんこさんとあおぞらすかいさんが『6さいのばらーど』を作ってくれました。ママと一緒にコンサートができるようになって、神戸に行った時にワタナベフラワーさんとお友達になって、『タン・タン・タン』を一緒に歌うことになりました。3作目には、ママとデュエットで、『はんぶんおとな』も歌わせて頂きました。どの曲もコンサートの時に一緒に歌ってくれるお客様がたくさんいて、とても嬉しいです。これからも、皆さんに笑顔になってもらえる歌が歌えるように頑張ります!

<八神純子(チョコと私/ソニーミュージック)>
子供の頃、「みんなのうた」のテーマが聞えて来ると、心ときめかせてテレビの前に急いだものでした。そんな私が母親になったアメリカでは、数々の「みんなのうた」をくり返し子供達に聞かせました。子供達が元気がない時に、力づけようと書いたのが「ヒピディ・ポプディ・パンプ」(1998年)でした。「ピンクの呪文」(2011年)では、私が尊敬する岩崎宏美さんとのコラボレーションが実現し、「チョコと私」(2014年)は、大好きだった愛犬のチリと、もう一度歌の中で会わせてくれました。そんな「みんなのうた」には、めくるめく思い出がいっぱいつまっています。

<ダ・カーポ≪榊原政敏・広子≫(大きなリンゴの木の下で/日本コロムビア>
ダ・カーポにとって、「みんなのうた」は特別な存在です。親子が一緒に聴ける数少ない音楽番組ですよね。僕達も「宗谷岬」「鳩の詩」「よこはま詩集」など取り上げていただきました。今回、このアルバムに収録された「大きなリンゴの木の下で」は、ダ・カーポの歌の中でも、特に「みんなのうた」らしい歌と言えると思います。今、広子が担当しているNHK−FMの榊原広子の「音楽遊覧飛行」でも、よく「みんなのうた」を特集しますが、その曲数と名曲の多さには驚かされます。また、「みんなのうたコンサート」も各地で開催されていて、ダ・カーポも出演させていただいています。長く愛され続けてきた「みんなのうた」には、皆さんにもその時々の、様々な思い出があると思います。このアルバムには、きっと皆さんの思い出がたくさん詰まっていることと思います。

<田中星児(悲しきマングース/たのしいさんすう/ビクターエンタテインメント>
今回、「みんなのうた」のCDに2曲選んでいただいて、とてもうれしく思います。「悲しきマングース」「たのしいさんすう」は歌う時、いろいろと試行錯誤したのを思い出します。「悲しきマングース」は、どう歌えばマングースの悲哀がでるかな?とか、「たのしいさんすう」は、算数の楽しみを歌で表現しているので、どんなふうに歌うと子どもが算数に興味を持ってくれるかな、なんて工夫して歌いました。「みんなのうた」は、歌にアニメーションがついているので、とても心に残りますね。歌を聴いていると、放送になった時のアニメが目に浮かんできます。時代と共にいろんなジャンルの歌が生まれてきて、とても楽しみです。これからも「北風小僧の寒太郎」のような、みんなで歌える歌が生まれてくるのを期待しています。

<吉田山田 山田義孝(日々/ポニーキャニオン)>
僕山田は小さい頃、両親が共働きだったので近所に住んでいた畳屋のおじいちゃんとおばあちゃんによく遊んでもらってました。その二人の日常をそのまま切り取って出来た曲が「日々」です。目を見て話さないし、名前も呼び合わない。だけど、本当に時々だけど笑い合う二人を幼いながら、「仲が良いのか悪いのかわからない二人」としてよく覚えています。今でもこの曲を唄うと、玄関の扉を開けた瞬間の畳の匂いを思い出します。 この曲を知ってくれた方々が「自分の大切な人にも聴いてほしい」という想いから、様々な人々にこの曲を届けてくださいました。 きっと人それぞれこの曲に重ねる人や風景は違うと思います。もしかしたら年を重ねる度に聴き方も変わっていくかもしれません。 そんな風に形を変えながらそれぞれの日常に溶け込んでいき、本当にこの歌がみんなのうたになってくれたら嬉しいです。 この曲を作らせてくれたおじいちゃんとおばあちゃんに感謝しています。