マダム・ノワール−Madame Noir

殻のように重たい
青い制服を脱ぎ捨て
アノヒトの窓辺に
飛んで行きたいと思う

触れれば血の滲むような
純潔に縛られた
少女達

煌めく地上では
愛さえも機械仕掛け
決められた時間で
消滅する遊戯(ゲーム)なの

メトロの終着駅から
夜の国へと
切符をすりかえて

マダム・ノワール
その胸に
幾夜も抱かれて
わたしたちは真実を
見いだす魔術を
ああ 教わる

仮面の王者に
君臨する男達
麻痺した心を
燃える愛で救いましょう

自分探し未来都市を
炎のサーカスに変えて
踊るのよ

マダム・ノワール
闇夜から
光を見た時
神話の昔(かこ)生き絶えた
天使の羽ばたき
ほら 聞こえる

マダム・ノワール
その指に
髪を撫でられて
わたしたちは明日を待つ
儚い命と知っても

マダム・ノワール
世紀末最後の答えは
瞳とじて見るよりも

目をあけ 見る夢
美し ああ 麗し
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