くわい談

薄瞑く 蒼めいた 闇の淵 視れば
月明かり 呑み込んだ 黄泉路へと 誘う
柳の葉 ゆらゆらと 風の音 沁みれば
むらむらと 灯火が夜を照らしませう

壊れた欠片は 戻らねど 噫
心は哀しく 幾度も 幾度も割れる

微細かに浮かぶは 現世の未練 聲は儚くも消える
仮令 この躯が朽ちても 指折り数える
想い遂げる刻を待ち

堆く 遮られ 果てたような 此処は
何人も 眼を逸らし 記憶から 殺げど
よなよなと 彷徨える 妄念が 霞めば
めらめらと 燃え滾る 情念は 吼える

壊れた欠片は 戻らねど 噫
心は哀しく 幾度も 幾度も裂ける

水面に浮かぶは幽世の思念 恋は飛沫へと貌わる
仮令 言の葉発たねど 指折り数える
赫い紅蓮さえ纏い

壊れた欠片は 戻らねど 噫
心は哀しく 幾度も 幾度も爆ぜる

微細かに浮かぶは 現世の未練 聲は儚くも消える
仮令 この躯が朽ちても 指折り数える
想い遂げる刻を待ち
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