夫婦じょんから

岩木おろしがヨー 吹雪になれば
北の津軽に 冬が来る
愛を貫き 世間を捨てた
ふたりの行く手に 雪すだれ
生きる証しの 太棹(ふとざお)叩きゃ
夫婦じょんから 三味が泣く

風の尺八ヨー 背中で聴いて
昨日袰月(ほろづき) 今日野辺地(のへじ)
悔いはないのか 故郷の町が
恋しくないかと 聞くあなた
過去にもどれぬ おんなの情炎(ほのお)
夫婦じょんから 情け節

雪に隠れたヨー ふたりの春を
探し尋ねて 大間崎(おおまざき)
負けはしません 死んだら負けと
凍(しば)れた身体を 温(ぬく)めあう
人の運命(さだめ)に この身をまかせ
夫婦じょんから 流浪唄(ながれうた)
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