オレンジ色の電車

時が止まった様に動かない昼下がり
踏切のそばでぼんやりあなたを待つ
オレンジ色の電車がつむじ風を
残して通り過ぎたその後
何処からか両手を広げあなたは線路の上を
ふらりふらり手を振って笑いながら
私のそばへとやって来る

私も両手を広げて路線の上
先に落ちた方が敗け遠くまで行きましょう
あなたに会ったら言おうとしていた
なげやりな言葉も忘れふられ何処までも

又電車が青い空を切り裂いて消えた後
二人でもう一度両手を広げ子供の様に
揺れる光の中
私の方が何度も足を踏みはずす事が多く
あなたはますます得意顔で口笛吹いて
先へ先へ

線路の向こうに黄昏れの海が
見えだしたら昨日と何かが違うはず
この愛がず~っと続く様に
両手を広げてふらり何処までも
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