しのび駒

洗った髪をかわかす手を 休めて貴方にひざまくら
こうして貴方の夢を聞いて もう幾年月すぎた
ぬれた手拭い格子戸ごしに かければ冷たい外は雨
貴方今夜は久しぶりに 熱いお酒でものみましょか
季節外れの花のように 時の流れにとり残された二人でも
つまびく三味(しゃみ)の細い音は 静かに熱く燃えている
いつかきっときっといつか 私の恋はしのび駒

世間の冷たい風に泣かされ ほおずえかむ紅差指(べにさしゆび)
小雨にけむる坂道を 貴方の下駄の音がひびく
二人でさした蛇の目の傘は 二人の愛二人の心
いつもこうして貴方がいれば 何もこわくないつらくない
季節外れの花のように 時の流れに取り残された二人でも
つまびく三味(しゃみ)の細い音は 静かに熱く燃えている
いつかきっときっといつか 私の恋はしのび駒

季節外れの花のように 時の流れにとり残された二人でも
つまびく三味(しゃみ)の細い音は 静かに熱く燃えている
いつかきっときっといつか 私の恋はしのび駒
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