元禄花見踊り

女がひとり 手酌で呑んで みっともないね
唐紙ごしに ひそひそ 誰の声…(ヘイヘイヘイ)
ほろ酔い箸で 来ぬひとの名を お膳に描けば
大川端に 暮六つ 鐘が鳴る
あたし 未練だわ…

ま、いっか
踊っちゃいましょ 吉原ジルバ
どうせ浮世は お花見騒ぎ
エェそうかいな ヤレそうかいな
涙は野暮かいな
地味な紬を ピンクの帯に
今日からさくらと 名乗ります エェ エェ

忘れろなんて かえって忘れられなくしたわ
上方訛[かみがたなま]り 流し目 悪い指…(ヘイヘイヘイ)
お三味の稽古 心もそぞろ 身が入らない
さっきもバチで お師匠さんに 叩かれた
あたし ばかなのね…

ま、いっか
パッとやりましょ 吉原マンボ
男断ちなど 元禄遅れ
エェそうかいな ヤレそうかいな
寝床も春かいな
立てた操は もう花吹雪
お耐という名は 棄てました エェ エェ

ま、いっか
パッとやりましょ 吉原チャチャチャ
どうせ浮世は お花見騒ぎ
エェそうかいな ヤレそうかいな
踊らにゃ損かいな
可愛い陰間と 絵日傘さして
ハッピー、ハッピで 踊りましょ エェ エェ
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