望郷の駅はまだ遠い

渡り鳥さえ ねぐらへ帰る
帰るあてない さすらい暮し
男になれと おふくろの
声がかなしく あと追いかける
ああ望郷の 駅はまだ遠い

つれていってと 別れの駅で
泣いてすがった 可愛いお前
夜汽車の隅で この俺も
そっと涙を かくれて拭いた
ああ望郷の 町が遠ざかる

死んだ積りで 出直す俺に
続く果てない 吹雪の曠野
お前の顔が おふくろが
夢にでてくる 旅路の夜よ
ああ望郷の 駅はまだ遠い
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