みちのく哀歌

北山崎の 屏風岩
風はひゅるひゅる 海猫が鳴く

世間にそむいた不倫の仲
ましておんなは 直更に
つらいだろうね 流れ旅

海を見つめる 哀しさは
同じ気持ちか 二人とも
行きたいねあの空へ あの空へ…

小袖の海岸に 冬しぐれ
遠く漁火 浜の宿

あしたも足止め するような
窓を揺さぶる 海鳴りに
泣いたおまえの 愛しさよ

旅の疲れに すやすやと
軽い寝息の 幼さに
あたたかい 夢よ降れ 夢よ降れ…

海を見つめる 哀しさは
同じ気持ちか 二人とも
行きたいね あの空へ あの空へ…
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