春告げ鳥

喜び哀しみ 握りしめ
人は生まれて来たという
いろいろ いろいろ ねえ…あったけど
夫婦湯呑みの古伊万里の
枝に寄り添う 鶯が
二人に春を連れてくる

大地に根を張る 足元は
泥に汚れていてもいい
いろいろ いろいろ ねえ…あったけど
どんな花よりいとおしい
冬を一緒に乗り越えた
二人に咲いた絆です

我が身を削って 幸せを
守り続けてくれる人
いろいろ いろいろ ねえ…あったけど
問わず語らず 水入らず
そっと見つめる茶柱に
二人の春が揺れてます
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