雪の十日町

泣き虫で… 弱虫な… こんな私でも
なぜか愛(いと)しい女だと 言ってくれた人
もいちどこの肩 やさしく抱いて
吹雪舞う夜(よ)は 心も寒い……
越後ちぢみを 織る手に涙
早くあんたと暮らしたい 雪の十日町

無口でも… 優しくて… 嘘のないあんた
さだめ預けてゆける人 やっと逢えたのね
深山(みやま)の紅葉(もみじ)も 色づく街で
愛を誓った 観音祭り……
思い出させる 八海(はっかい)おろし
逢えぬつらさに酔うお酒 雪の十日町

夜汽車の汽笛(ふえ)の音(ね) 近づくたびに
燃える命火 なおさらつらい……
雪が深けりゃ 情(なさけ)も深い
待って待ちわび冬を越す 雪の十日町
×