交差点

帰り道 にわか雨
ふいに止まる 人の波
風で舞う 透明な傘に
駆けよるのは 君なのか

にじんだ横顔 見つめれば
動けない 僕らは

流れる交差点で
帰らない日々を抱き寄せるけど
だれより愛してたと
せめて 言えるのなら
その少しだけ痩せた肩
待つ人へ 君は急ぐのに

灯がともる ビルの窓
今はどこで暮らすのか
うれしいと 銀紙の指輪
嵌めて そっと笑ったね

名前を呼びたい でも君が
しあわせでいるなら

流れる交差点を
僕は背を向けて歩きだすけど
かなえてあげられずに
消えた約束が
ただ 街角に濡れたまま

流れる交差点で
帰らない日々を抱き寄せるけど
だれより愛してたと
せめて 言えるのなら
その少しだけ痩せた肩
待つ人へ 君は急ぐのに
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