意地悪

あなたは今夜も帰る
独りきり私は残る
冷たい水で髪を洗った

ぼんやり鏡に映る
胸もとが雫で濡れる
素肌がそっと泣いてるみたい

あなた子供扱いして
いつも「おやすみ」と笑うだけ
残酷ね

やさしくて嫌い
せつなくて嫌い
手も触れないまま大切にしないで
やさしくて嫌い
何もかも嫌い
その腕の中で熱くなりたいのに
…意地悪…

シーツを体にまとう
三日月が心に刺さる
百年先もひとりぼっちね

あなたの何も知らない
口唇も腕の強さも
ささやき方も眠るしぐさも

いっそ傷つけたら楽ね
何もしないことが一番
残酷ね

気まぐれでいいの
遊びでもいいの
涙にならない哀しみがつらいわ
気まぐれでいいの
何もかもいいの
泣かされてもいい幸せがあるのに
…意地悪…
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