弥生つめたい風

桜ふぶき舞い落ちる 古い並木のすみっこで
待っている君のこと 知っていたけど
帰る時は 口づけそっとしてねといった君を
おかしいよと おかしいよと 笑った僕でした
弥生の空 風が強くても 桜の花 風に散らないで

こんなに早く散る花を 前に一度おぼえてる
君と僕が 別れた年のこと
花びら髪にかざして だまったままで君は
くしゃくしゃに くしゃくしゃに 顔をゆがめたね
卯月の空 風が強くても 桜の花 風に散らないで

さようならっていったのは 君の方だったし
後ろ姿に手をふったのは 僕だったし
桜ふぶき舞い落ちる 長い並木を最後まで
とても小さく とても小さく 点になるまで
五月の空 風が強くても 桜の花 風に散らないで
五月の空 風が強くても 桜の花 風に散らないで
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