忘れ蛍

背中につけた 爪のあと
想い残して 夏が逝く
夜の向うに 滲んで揺れる
忘れ蛍よ おしえておくれ
辛い泪の 捨て場所は
私一人じゃ 見えないの

貴方の好きな 長い髪
変えてみました 短めに
決めたつもりの 別れだけれど
忘れ蛍よ 逢いたくなるの
今も噂を 聞くたびに
燃えるからだは 騙せない

幸せ編んで 着せかえて
指のすき間を すりぬける
愛したりない あの人だから
忘れ蛍よ 届けておくれ
未練たちきる すべもない
弱い女の 夢ひとつ
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