かもめ食堂

雨が海まで 流れるように
あたしは港に たどり着いたよ
群れをはぐれた 一羽のかもめ
“あんた”と名づけて 今日も見つめる
おいでおいでよ かもめ食堂
涙の味した スープはいかが?
この世で一番 さみしいことは
ひとりで今夜も かえること

大きな空を ながめて思う
あたしの悲しみ なんてゴミくず
愛想笑いを するより泣けと
嵐の夜風が 教えてくれる

おかえりなさい かもめ食堂
お腹がすいたら 帰っておいで
愛とか恋とか 言われるよりも
誰かに“ただいま”言われたい

おかえりなさい かもめ食堂
お腹がすいたら 帰っておいで
あんたはかもめさ さすらうかもめ
海にも空にも 染まれない
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