柿の実の詩

枝葉の落ちた 柿の木は
静かに来る春 待っている
桃栗三年 柿八年
わたし努力が 足りないですか
頬をよせれば 聞こえてきます
頑張りなさいと 柿の実の詩

汗ばむ頃に 柿の木に
ちいさな黄色の 花が咲く
逢う人去る人 めぐる季節
つらい別れを 心の糧に
住めばこの街 優しさ匂う
私をささえる 柿の実の詩

子供がのぼる 柿の木を
見てたらあげると 朱(あか)い実を
甘柿渋柿 夢の味
こんなところに 幸せひとつ
どんなときでも 一人じゃないわ
夕焼けうれしい 柿の実の詩
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