若狭恋唄

若狭蘇洞門(わかさそとも)のサー 潮恋鳥(しおこいどり)の
啼歌(うた)が身に沁むヨー 日の暮れは
あなた恋しと 乳房(むね)が哭(な)く
あの日恋しと 傷が哭く
あゝ…逢いたいよ
頬を涙が 走ります 走ります

海風(かぜ)の断崖(きりぎし)サー 吹雪に堪えて
香りほほえむヨー 花水仙
どこかおまえに 似てるよと
そっと肩さき 抱いたひと
あゝ…せつないよ
せめて夢でも 逢いにきて 逢いにきて

若狭小浜のサー 雪々々に
吐息かみしめヨー 春を待つ
北陸(きた)のおんなの恋唄は
波に吸われる 牡丹(ぼたん)雪
あゝ…恋しいよ
どうか届けて この想い この想い
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