海峡桟橋

夜汽車をおりたら そこから先は
風も泣いてる さいはて港
女ひとりで渡るには
淋しすぎます つらすぎる
別れるなんて やっぱり無理と
あなたの名を呼ぶ 海峡桟橋

置手紙(かきおき)がわりに 残しておいた
都忘れの 花一輪よ
それで他人になれるよな
愛し方では なかったと
あと追いかけて 叱って欲しい
あなたに逢いたい 海峡桟橋

みぞれがいつしか 小雪にかわり
こころ細さを またつのらせる
意地をはらずに 帰れよと
呼んでいるよな 波止場駅
東京行きは まだ乗れますか
あなたが恋しい 海峡桟橋
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