陽はまた昇る

時は流れるリズムに乗せて
踊り明かした青春が
夢に現を抜かしてまわる
流行りに飽きてしまうと
きらめく街の灯りが消えて
陽はまた昇る

夜の優しさを朝に忘れて
人ごみの中で迷い泣いた午後
古い悲しみを夕日で滲ませ
新しい夜を越える支度にかかる

僕は転がる石の一粒
積もる瓦礫恐れて
居たり逃げたり似たり寄ったり
いつも同じ心象風景
あまねく続く都市の影絵に
陽はまた落ちる

朝の愛しさを夜に忘れて
仮初めの光求め呑んで候
道なき道とか英雄に憧れ
世知辛い明日を生きる腹積もりで

ふいに昔の歌が聴こえて
あの日の想い掠める
僕の夜が壊れ始める

君の愛しさを時に忘れて
とめどなく浴びる酒に酔って朦朧
危うい眼差しをどこかに捨てて
行方知れず彷徨えるこの頃

夜の優しさを朝に忘れて
人ごみの中で迷い泣いた午後
古い悲しみを夕日で滲ませ
新しい夜を越える支度にかかる
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