清滝川

空にまたたく 灯火(ともしび)が
闇に尾を引く 夢ほたる
京都 洛西(らくせい)
清滝川は 別れ川
明日(あす)の二人を 見るようで
団扇(うちわ)持つ手が 重くなる

夜が明ければ 虫たちの
花の宿やら ほたる草
京都めぐりの
清滝川は 旅納め
叶うものなら 二人して
隠れ住みたい 世間から

籠に入れては みたものの
闇に逃した 夢ほたる
京都 洛西(らくせい)
清滝川は 未練川
恋に身を焼き 燃え尽きる
同じ宿命(さだめ)に 泣く身なら
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