ヤード

煙り始めた向こう側に 一人の影が凛と浮かぶ
何時までも忘れはしないさ その横顔とそびえ立つ薫り
今だから気づき始めたのさ 今だから判り始めたのさ
少し遅れて着いたけれど いつものようにやってみるから
あぁ、雨よ、降りすぎないでくれ 両手を握りすぎないでくれ
そう、そうさ、照れくさい ちょっとした夢の話

上と下の歯が、どうやら 噛み合っていない様なんだ
噛み切ることが、今は出来ない そう、全ての物を
かかるだろうが、時間は やってみるさ、やってやるのさ
味わっていくところは、既に もう知ってるつもりだよ
グッと噛みしめるのは きっと君も奥の方さ
そう、そうさ、馬鹿馬鹿しい ちょっとした夢の話

聞こえて来ないその小さな声で また頼りないその首かしげ
いつも何のためそれを祈っているの まだ終われない間違いの中

気が遠くなって行く程の 大声で叫んでみる
そして下を見下ろしてみると そしてじっと、見つめてみると
それを見ている自分だけど そういうことじゃないのさ
照れくさいわけ、馬鹿馬鹿しいわけ そういうことじゃないのさ
いらだちに、痛みに、悲しみに あやまるばかり
やぁ、今日の始まりは 続きは続きを続けて行く

より深い眠りの後は やがて夢の続きを
醒めた朝の光で 全て忘れるけれど

悲しくなるのはいつもと同じ事だけれど

時が投げかける夢を 今をはきつぶす想いを

聞こえて来ないその小さな声で また頼りないその首かしげ
いつも誰のためそれを祈っているの まだ終われない間違いの中
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