あなたは私になる

広い縁側には熟れた西瓜と冷えた麦茶
庭の柿の木には赤い実が揺れる

指でさわってみた柱の傷はまだ小さく
いつも髪をゴムで結んでいた日々

泣き虫だときみに言われわざと泣いて期待に応えた
手をつないだその感触がほんのり残ってる

きっと私はあなただった 遠い記憶だけど
そんな些細な事実がなんだかうれしい

こんな静かな午後 物干し竿にトンボの群れ
壁に留めた写真 赤いランドセル

あの日そっと夢見ていた未来と今 少し違うけど
大丈夫さ そのまま進みここにたどり着いて

いつかあなたは私になる その時よかったと
思えるような私でいるからいつでも

裏山から蝉時雨が風に乗って西へ流れてく
夕方までここに座って雲を眺めてるよ

いつかあなたは私になる その時よかったと
思えるような私でいるからいつでも

裏山から蝉時雨が風に乗って西へ流れてく
夕方までここに座って雲を眺めてるよ

いつかあなたは私になる その時よかったと
思えるような私でいるからいつでも
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