山河のむこうに故郷が

夕陽に追われ あの友と
白線帽子 投げながら
あすは桧か あすなろか
語った夢の 大きさよ
幾年月日が 流れても
山河のむこうに あの友が…

野菊の花を あの野辺で
ふたりで摘んだ 淡き恋
いつか都へ 旅立つと
話せば さみし浮雲よ
幾年月日が 流れても
山河のむこうに あの人が…

桜の花散る あの驛舎で
別れに泣いた 若き日よ
いまも瞼の うらがわで
手をふる母よ あの人よ
幾年月日が 流れても
山河のむこうに 故郷が…
×