四季彩彩

一重二重 重ね手合わせ、
ポタリ 雫 溶け行き流れ。
息づく命の間に、合わせ、
さざめく白の道は通り過ぎ果て。

眠りから目覚め
高みに昇り
駆け行く若樹は空に咲き
祈りに芽吹いた四季彩彩が
この地を撫でては風が吹く。

終わり終えた殻は地に還り
茶色の夢、黒土に埋もる。
爪は叫び、牙は晒され
枯れゆく葉々は積もり、包み込むように。

夢に身を浸し
春に焦がれて
眠り行く日々は流れ行く
冷えた風さえ追い風になり
目覚めたその日は春がある。

今 伝えよう。語り行こう。
全ての恵みに生かされて…
止まない大地に組まれた我は
永遠無き命に、四季彩彩。
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