梅の花

暦の上では春なのに
きりり凍てつく夜明け前
浅紫色の空を
梅の枝が引き締める

春の墨を含んだ枝先
ぽとり蕾がにじみ出る
浅き夢見し心の中に
まだ見ぬ春を思い描く

花から枝へ 枝から木へ
夢から今へ 今から今日を
慎ましやかに凛と生きたい

春告げ鳥の笛が響き
胸いっぱいに息を吸う
朝焼けに煙る雲谷の中
梅の色春に春の気配

花から枝へ 枝から木へ
夢から今へ 今から今日を
慎ましやかに凛と生きたい

花から枝へ 枝から木へ
夢から今へ 今から今日の
はじまりを告げる梅の花
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