別れ雪

波止場は昏(く)れて 灯台に
泣いてる影が ただひとつ
二度と逢う日はない女(ひと)の
指の細さよ ぬくもりよ
未練を抱いて 船に乗る
肩に散る散る 別れ雪

運命(さだめ)も薄い 身の上を
なぐさめあった 港町
二度と逢う日はない宿の
酒の匂いよ 恋唄よ
人目をさけて つなぐ手を
なぜに引きさく 別れ雪

諦(あきら)めきれず ふり向けば
海猫だけが 飛ぶ岬
二度と逢う日はない浜の
蒼い灯りよ 汐鳴(しおな)りよ
心の傷が 道づれの
旅に散る散る 別れ雪
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