金町娘

汚れたハンカチーフ 金町娘
悲しい思いを拭き取ったんだろ
ついでのように 昔の嫌な
自分を思い出してんだろう

傘もささないで 金町娘
慌てて僕は抱きしめたくなる
笑えるだろ こんな時に
僕だってずぶぬれなんて

京成線の階段を全力でのぼる姿を
いつも僕は見てた
小さくなってく後ろ姿を
何度も 何度も 何度も

言葉の裏切りに注意しながら
玄関先の勇気 伝えるべきだろう
でも僕は いつの間にか
時間を殺してしまうんだ

見慣れた景色に 君がいない
巻き戻せないもんかな

京成線の階段を全力でのぼる姿を
何にも出来ず見てた
懐かしいなんて思わないよ

高架下のハンカチーフ
それは僕と似た運命
君の事が染み付いて
計り知れぬほどに乾いて
痛いよ 痛いよ
君のそばにいたいよ
×