水なし川

指を咬(か)んで 声しのばせて
泣いてみたって 水のない川
たどる岸辺も 明日(あした)もなくて
抱かれるたびに 乳房は溶けて
夜のせいよ あなたのせいよ
脱け殻だけの おんなになった

腕をぬけて 窓辺にたてば
月におぼろな 水のない川
愛しあっても 愛するほどに
やすらぐことの 不幸を知った
誰のせいよ あなたのせいよ
別れるなんて できない私

雪が溶けりゃ 水なし川も
瀬音(せおと)をたてて 唄いもするわ
夜のせいよ あなたのせいよ
あなたが欲しい あなたが欲しい