吉野川

ふたり一緒に 暮らすのは
それはかなわぬ 夢ですね
どこへ流れる この恋は
すがる女の 目に涙
残秋(ざんしゅう)はるか 吉野川

いっそ逃げよか 地の果てへ
惚れたおまえを みちづれに
日暮れまじかの 祖谷(いや)の里
見えぬ明日に 手をつなぎ
ふたりでわたる かずら橋

三日泊りの はずなのに
別れられずに もう一夜
愛しあうほど つらくなる
遠く巡礼 鈴の音に
追われてふたり 吉野川
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