街燈

花のネオンも消えて 深い夜霧が
街角を濡らす頃 残ってともる
やさしい街燈 おまえは知っている
つきせぬ つきせぬ ささやきを

並木通りの人も 絶えて淋しく
そぞろ身に沁む風に 泣き泣き一人
仰ぎ見る街燈 おまえは知っている
わたしの わたしの かなしみも

誰の泪を秘めて 落ちているのか
いとし紅バラ一ッ 母の眼のように
見まもる街燈 おまえは知っている
みんなの みんなの 身の上を
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