路傍の花

ゆきずりだった ふたりの恋が
遊びで終って いたなら俺も
忘れかけてた 過去の傷に
ふれずにいただろう 今更に
女女 女ごころを 知ったのさ

慰さめだけの 愛ならあなた
やさしい言葉で 惑わさないで
頬にこぼれた 涙をぬぐう
おまえの淋しい つよがりが
俺を俺を 俺をどんなに泣かせたか

あなたの愛に 埋もれたままで
眠っていたいと あまえる瞳
ほんのわずかな 日向の中で
春待つ路傍の 花に似た
口紅の口紅の 口紅のうすさがいじらしい
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