速達

一度会って欲しいひとがいますと
父に手紙書いた あれは先週
迷う訳じゃないの ただ少しだけ
思いつめて返事待つ日々

親の元を離れ 暮して二年
そしてめぐりあった あなたのことを
軽い気持じゃ 言えなかった今まで
父はどんなふうに 思ったでしょう

急に無口になった父に
はらはらしてる母が浮ぶ
そうよあなたを愛してから
いつかはくると 覚悟してた日

だけど 私 戻れない
何があっても 戻れない

郵便物は来ないはずの日曜
思いがけず着いた赤い速達
陽ざしうすい窓で 読んだ文字が
なぜか なぜかにじむ 冬の黄昏

一度二人でおいでとだけ
書かれた手紙 握りしめて
すぐにあなたに 会いにゆこう
心の中で くり返してる

父が 許して くれました
父が 許して くれました
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