ひとかけらの純情

いつも雨降りなの
二人して待ち合わす時
顔を見合わせたわ
しみじみと楽しくて
あの恋のはじめの日を
誰かここへ連れてきてほしいの
あの燃える目をしていた熱い人に
もう一度逢いたい

いつもレクイエムを
あの部室で聞かされたのね
ぎこちない手つきの
お茶にさえときめいて
なぜ思いがけない時さめてゆくの
あんなにも愛して
まだ信じられないのよ
あなたからのつらそうなさよなら

何も実らずにいつも終るのね
若い涙ひとつふたつ今はいいけど

あの恋のはじめの日を
誰かここへ連れてきてほしいの
あの胸のうずくような
恋をしてる人にならわかるわ
恋のはじめの日を
誰かここへ連れてきてほしいの……
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