Happy Birthday

おまえのいないままの おまえの誕生日
次の土曜日に やって来る
夕暮れ人波に まぎれて歩けば
失くした影 なぜかさがしてる

どしゃぶりの雨の夜 アパートの錆びたポストに
おまえからのエアメイル 届いてた
何度も読み返して おまえの弱さ探すけど
心とは うらはらに もう何も迷いなど
見つからなかった

あれから いくつもの夜が
砂を噛むように 流れていったけど
Happy Birthday To You
いま一番いいたい言葉が今 一番遠い

みんなで騒いでいた 去年の誕生日
最後の帰り道 ふたりになり
不思議な微笑み ひとつだけ残し
おまえはもう 振り向かなかった

ずぶぬれの雨の夜 Yシャツを着たこの胸に
しわくちゃなエアメイルにじんでる
手紙に書いてあった 見知らぬ街のアドレスの
ちっぽけな そんな距離に おまえはまだ意地を張り
立ち止まっている

あれから いくつもの場面が
ためいきのスクリーンに 映っては消えて
手の届かない 真夜中の冷たさに
俺はまだ とまどっている
いまなら 思い出と飾らず
過ぎ去った時も 呼び戻せるけれど
Happy Birthday To You
いま一番いいたい言葉が今 一番遠い
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