雨あがり

舗道にのびた あなたの影を
ポンとヒールで蹴ってみた
雨あがり 嘘つき 男の背中
遊びだったと あきらめるには
つくした月日が 長すぎた

十七・八の 頃ならきっと
別れる話も かすり傷
夢をみた 信じた 女になった
あなたに言われて やめてた煙草
淋しさしのぎに 今夜から

コートの襟を 両手であわせ
あなただんだん 急ぎ足
水たまり 靴音 街の灯ユラリ
他の女を 抱けないように
くちびる私に 置いていけ
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