螢火情話

暗い海鳴り 窓の外
ため息一つ肩でする
あれは螢火 恋の火か
いとしい男の腕の中
とべない女が 泣いて 泣いて
泣いて身をこがす
ハァー二度と
惚れまい他国の人には

海鴎おまえも さみしいか
手酌の酒が からになる
捨てていきたい いかれない
あなたに抱かれた枕唄
頬づえついて 波に 波に
波にくちづさむ

夢であなたが 触れたよで
乱れた襟に指をやる
消すに消せない 命火が
女のこころの闇にとぶ
逢いたいあなたに 泣いて 泣いて
泣いて夜が明ける
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