花火

今日 彼女と映画を見に行く約束だから
当然 花火を見にゆく事にします
上に 飛んでくはずの花火が横に倒れ
喜劇によくあるように 当然僕らに飛んでくる
危ないと思って彼女を見れば 浴衣をめくって
ガニ股で逃げてく醜い女の生命力が
小さな黒い点になる
その後を ミサイルの如く追い駈け飛んでく花火
危い! 当たれ! ドンと鳴れ!

降りかかる火の粉を払って飛んでくる
その姿は未知への遭遇と言うべきでしょう
一言に纏めて言うなら 川に溺れた蛍の如く
と言うより 豚が食中毒で盆踊りという感じです
正義は勝って悪は亡びる
花柄パンティ宙に舞う

仲直りにも一度花火を見に行きましょうと
誘って花火を見に行くことにしました
上に飛んでくはずの花火が今度はシケってて
覗きに行った彼女を乗せて 大空高く飛んでゆく
危いと思って彼女を見れば 花火にしがみついて
足はバタバタ醜い女の生命力が大空に消えてゆく
その後をお祝いの如く ドンヒャラピーと夏祭り
楽しい祭りだ! 血祭りだ!

その後 彼女と話をしても しっくりいかない
女の見栄はどこまで続くのか
あの時 俺が花火に向って行けばよかったような顔して
俺を見るから腹が立ってしょうがない
まして彼女は真黒コゲで泣きべそかいて
鼻をタラしてヘソ丸出しの醜い顔で
今後も交際しようという顔するからたまらない
正義は勝って悪は亡びる
これ当然の結果です
ドーンと鳴った花火
きれいだなーん
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