やわらかな風

長い夢のように 氷柱が溶けて
知らぬ間に芽吹いてる
そんな毎日
夏には蛍火の下で肩を並べて
笑いあったことも 語り合ったことも
忘れてしまう 悲しいくらい

誰かを愛して 傷つけて
そんなことを繰り返してる 愚かな人々
この体が欲しいなら好きにすればいい
飽きたなら捨てればいい
他の女を 抱けばいいよ

春風集めて 感触を確かめる
きっと そんな事も忘れてしまうけど
今はそれでいい
まだ誰も見えない明日を
夢見ながら流れてくよ

当たり前のように 秋になって
知らぬ間に雪が降る
そんな毎日
時には夕立で濡れた道を歩いて
笑いあったことも 詰りあったことも
忘れてしまう 苦しいほどに

枯れ葉を集めて 感触を確かめる
きっと そんな事も忘れてしまうけど
今はそれでいい
まだ誰も見えない明日を
夢見ながら流れてくよ

季節を束ねて 感触を確かめる
きっと そんな事も忘れてしまうけど
今はそれでいい
まだ誰も知らない明日を
夢見ながら流れてくよ

あなたが置いていった残り香は
多分忘れてしまうけど
形のないこの想いは一生忘れない
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