千両役者

百を払えばまた二百
火の粉舞い散る男の舞台
負けるものかと涙を呑めば
千両花咲く春も来る

やる気かたぎを叩かれて
握る拳を背中に隠す
今に見ておれ緞帳上がりゃ
千両抱えて見栄を切る

こんな真暗なうつつでも
心ひとつで虹さえかかる
きっと明日は笑ってやると
千両晩成腕を組む

五百叶えりゃまた五百
夢が舞い飛ぶ男の舞台
勝てば兜の標しも光る
千両役者のたたら踏み
×