哀愁港町

霧笛が遠く 聞こえる宿に
私一人を 残したまま
何も言わずに 出て行(ゆ)くなんて
外は無情の 風が啼(な)く
あなた恋しい 哀愁港町

いつか望んだ 女の夢も
今は悲しく 遠ざかる
追うに追えない 空(むな)しさだけが
未練積み荷の 船が行(ゆ)く
あなた切ない 哀愁港町

惚れていたから 私の負けと
一度恨(うら)んで 拗(す)ねた夜
想い切ない 愛しさばかり
沖は漁(いさ)り火 雪が舞う
あなた逢いたい 哀愁港町
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