無常の満月

東の夜空の 満月を
伝言板に できるなら
愛するあなた 戻ってと
綴ってみたいわ この指で

笑っているのね 満月も
愚かな恋に 落ちたねと
遠くの空で 見下ろして
なんにも分かっちゃ いないのに

四、五日過ぎれば 満月も
やつれてゆくさ 切なさに
夜空の広さ 思い知り
運命(さだめ)を恨んで 欠けてゆく

なんにも言わない 満月は
私と同じ はぐれ者
幸せ奪う お日様の
足音素肌で 聞いてるの

思い出抱きしめ 消えてゆけ
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